大抵の原因は、通常の喉頭ファイバースコープ検査で診断可能ですが、中には明らかな異常を指摘できない場合も見られます。なぜなら、声帯は1秒間に100回以上も振動する非常に動きの速い組織で、振動の状態を直接観察することができないからです。声帯の振動にわずかな左右の差があるだけでも、専門的に声を使う職業の方は、異常を覚える可能性があります。この声帯の振動を見えるようにする器械が、喉頭ストロボスコープです。当院では、ドイツ・Karl Storz社製ストロボスコープを導入し、ファイバースコープで観察しながら声帯の振動を観察することが可能となりました。通常のファイバースコープの観察のみではわからない声がれの原因を調べるため、非常に有用な検査機器です。
音声障害の方には、病状により、言語聴覚士による音声治療を行ったり、専門的なヴォイストレーナーを御紹介することも可能です。